我々の身の周りにいる様々な動物に関して、「常識」となっている知識があります。
それらの知識は、テレビなどを通して知る機会が多いでしょう。
しかし、そういった常識の中には、実は間違っているものもけっこうあるのです。
今回はそういった動物に関する誤解をご紹介します。
動物の見方が、ちょっとだけ変わるかも知れません。
〈originally posted on July 13,2015〉
1 金魚は記憶力がほとんど無い?
縁日の金魚すくいでもお馴染みの金魚は、その小ささもあってか記憶力がほとんど無いと言われることがあります。
ところが、実際は一般的に思われているほど記憶力が悪いわけではなく、何と数週間もの間、記憶を保持できるのだそうです。
しかも驚くことに、訓練させることで、ある程度複雑な行動を覚えさせることも可能で、例えば「レバーを倒す」「ベルを鳴らす」「ジャンプで輪っかの中をくぐる」などといったこともできるのだとか。
知能レベルは大雑把に言ってネズミくらいはあるようです。
2 チーターは世界最速の動物?
チーターが走る速度は、最高で時速100km以上にも達するので、「世界最速の動物」と称されることが多いですが、これはあくまで「地上において」の話。
行動範囲を空中にまで広げると、「ハリオアマツバメ」という鳥は、水平飛行時に最高時速110km以上で飛ぶことができるのです。
よって、現在測定されている限りでは、ハリオアマツバメが地球上で最速の生物ということになります。
ちなみに、地上、空中ときて、水中では何が最速なのかというと、これは「バショウカジキ」と呼ばれる巨大な背びれを持つ魚です。
そして驚くことに、その最高速度は地上でのスピード王者であるチーターと互角なのです。
3 ダチョウは砂の中に頭を突っ込む?
これは、それ程よく知られているわけではありませんが、ダチョウはピンチになると、身を守るために砂の中に頭を突っ込む習性があると言われることがあります。
しかし、これは全くの事実無根。
確かに、ダチョウは危険を察知すると、頭を低くして外敵から見えにくくすることはあるのですが、決して地面に頭を突っ込んだりはしません。
さらに、ダチョウはその強い脚力でもって敵から逃げることも、逆に攻撃することも十分に可能なので、地中に身を隠すようなマネをする必要は無いのです。
4 闘牛の牛は赤い色をみて興奮状態になる?
人間と違って、動物の多くは細かな色の違いを識別できません。
牛も例外ではなく、闘牛の牛に対し、目の前で赤色以外の旗を振ってみたところで、その反応は赤色のときと全く変わらないのだそうです。
実際、闘牛場で牛が興奮状態に陥る原因となっているのは、闘牛士の派手な衣装や、眼前のケープの動き、周りの観客からの声などです。
5 ヘビは笛の音色に反応する?
「ヘビ使い」と呼ばれる人たちは、その笛の音色でヘビを自在に操ることで有名ですが、では、ヘビは本当に笛の音を聴いて大人しくヘビ使いに従っているのでしょうか。
実は、ヘビは音の「振動」を感じることはできても、人間のように「音色」や「旋律」を感じることはできないようです。
結局、ヘビ使いがヘビを操っているように見えるのは、ヘビ使いの独特の体の動きにヘビが反応しているだけなのです。
6 イルカはフレンドリー?
イルカショーのイルカを見ていると、イルカは人間にとって、犬や猫と同じように親しみを感じるフレンドリーな生物という印象を受けます。
しかし、実際のイルカの生態は、我々が思っているほど「平和的」ではないようです。
それを証明する事実の一つとして、イルカは「ネズミイルカ」と呼ばれる小さなイルカを執拗に攻撃して死に追いやることがあるという、少し怖い習性を持っています。
専門家の間では、この行動は性的な欲求を満たすことと関連があるのではないかと見られています。
この見解が正しいとすると、イルカは自らの悦楽のために他の生物を殺すという、人間的な一面を持っているということになりそうです。
これはイルカの知能の高さを裏づけるものではありますが、一方でイルカの見方が変わりそうな側面でもありますね……。
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