他人の注文した寿司にわさびをボトリ……。
醤油差しをペロペロ……。
今、回転寿司店が非常にヤバいことになっています。
回転寿司店は、常識外れな迷惑行為をする客などいない、という前提で成り立っているようなものですが、その前提が崩れ始めているのです。
ご存知のように、回転寿司店で迷惑行為をする若者のことが繰り返し報道されるようになりました。
かつての「バイトテロ」のように、一過性の現象で終わるのか、あるいは今後、もっとエスカレートしていくのか。
いずれにしても、厄介な客はどこに潜んでいるか分かりません。
今回は、知られざる厄介な客の世界へご案内します。
〈originally posted on February 5, 2023〉
1 100リットルの牛乳を盗む客
2011年、米国ヴァージニア州にある大手スーパーのウォルマートで、理解不能な客が目撃されました。
その客は、なぜか牛の着ぐるみを身にまとっていたのです。
しかも四つんばい。
この状態で店内を歩いていたら怪しさMAXですが、不思議なことに、店員は特に気に留めなかったとか。
牛の格好でウロウロしているだけなら、牛になりたい変人というだけですが、この牛、陳列されている牛乳を次から次へと盗んでいました。
その総量たるや、驚きの約100リットル。
これだけの牛乳を、牛の格好で、しかも四つんばいで引きずっているのに、そのまますんなりと店の外へと出ていったのです。
日本の万引きGメンが見たら発狂しそうな状況で、この牛は大量の牛乳を盗むことに成功。
さらに、その後でこの牛が取った行動がこれまた奇妙。
道行く人たちに、盗んだばかりの牛乳を配っていたのです。
ちなみに、全身が牛の格好とは言っても、顔の部分が出ていたので正体はもろバレ。
程なくして逮捕されました。
犯人は18歳の男でしたが、何の目的でこのような謎の行動に出たのかは明らかにされていません。
それにしても、この不可解な男も気になりますが、どちらかといえば、この窃盗事件を防止できなかったウォルマートの方に興味が沸きます。
【スポンサーリンク】
2 バーガーキングに対する集団訴訟
アメリカで人気のファストフード店バーガーキングに対し、フロリダ州において、昨年、集団訴訟が起こされました。
「ハンバーガーが広告写真のものより小さい」というのがその理由。
バーガーキングの看板商品である「ワッパー」の写真は、ミートパティなどの具材が零れ落ちそうなくらいにボリュームたっぷりになっています。
ところが、訴状によれば、実際のワッパーはこの写真ほどのボリュームは無く、35%ほど小さいとのこと。
原告団の主張では、バーガーキング側は、2017年から広告写真において上記のような誇張を行っていたのだとか。
また、ワッパー以外の商品についても、サイズをことさら大きく見せていたとされています。
その結果、広告によって騙されたという消費者が、損害賠償を求めて訴えを提起したというわけ。
原告側は、証拠として、YouTubeの比較動画なども挙げています。
しかし、日本人的な感覚からすると、商品写真が実際の物より良く見えるようになっているのは、ある意味常識。
広告よりも実物の見栄えが残念、というのもよくあること。
それを理由にわざわざ訴訟を起こそうという人はまずいないでしょう。
アメリカでこのような訴訟が提起された背景には、昨今の異常な物価高があるとも言われています。
3 トイレに入ったきり出て来ない謎の客
続いてご紹介するのも、ウォルマートで起きた珍事件。
米国ケンタッキー州にあるウォルマートで、あるとき、バックパックを背負った男性客が、トイレに入って行きました。
それ自体は全く普通です。
しかしその男、いつまで経ってもトイレから出てきません。
この場合、考えられる可能性は2つ。
とんでもない便秘に苦しんでいるか、何か事件が起きているか。
正解は、もちろん後者でした。
不審に思った店員がトイレに行ってみたところ、その男性客は意識を失った状態でぐったり。
店員がすぐに通報し、警察が到着。
警察官が男のバックパックを調べて、事態が明らかになりました。
そのバックパックには、違法なドラッグが入っており、男は店内のトイレでそれを使用していたのです。
意識を回復した後、男は逮捕されましたが、なんとも迷惑な客です。
4 「商品が届いてないんだけど?」(大嘘)
イングランドのバーミンガムでネットビジネスを手掛けるアマニ・ズベア氏は、あるとき、商品を購入した女性客からのクレームをメールで受け取りました。
そのメールによると、彼女はズベア氏のショップでゴールドの指輪を購入したものの、届いた小包を開けてみると、中身が空っぽだったとか。
メールには、証拠として空箱の写真も添付されていました。
それに腹を立てた彼女は、返金を要求してきたのです。
ところが……。
ズベア氏がその写真をよく見てみると、決定的な事実に気づきました。
写真に写った客の右手の人差し指に、かなり見覚えのある指輪がはめられていたのです。
それは、明らかにズベア氏の会社でデザインした指輪。
つまり、その客は商品を受け取っていたにも関わらず、空箱の写真を送ってクレームをでっち上げ、返金を求めていたのです。
この事実をズベア氏が突きつけると、その相手はメールの受信をブロックしてしまったとか。
こういった大嘘クレームを言ってくる客は珍しくありませんが、ここまで分かりやすい墓穴を掘る客は大変珍しいと言えるでしょう。
5 乗客のウンコが臭すぎて旅客機が帰還
長い人生、出したウンコがとてつもなく臭い日だってあります。
ただ、運が悪いとそれが原因で大勢の人に迷惑をかけてしまうことも。
2015年、ロンドン・ヒースロー空港からドバイへ向かう飛行機で、とある乗客がトイレで用を足しました。
それだけなら別段ニュースにはなりません。
しかし、その乗客は、たまたまお腹が緩かったのです。
その結果、猛烈な悪臭がトイレに充満。
飛行機の中は空気が循環していますから、その危険な空気がやがてコックピットへと流れて行きました。
機長を襲うウンコ臭。
激臭に耐えられなくなった機長は、スタッフを呼んで協議。
その直後、機内アナウンスで、機長自身と乗客の安全のため、一旦ヒースロー空港へ戻ることを伝えたのです。
ドバイまで約7時間のフライトのはずが、離陸してわずか30分後にUターン。
ヒースロー空港で降りた乗客たちは、無料でホテルを手配され、翌日の便で出発したとか。
大きなトラブルに発展しなかったのは不幸中の幸いですが、フライトを継続できないほどの悪臭とは、一体どんなものだったのか。
個人的に、非常に気になります。
6 かぜ薬も買いに行けないときの秘策
風邪でダウンしたときは、風邪薬を飲んで寝るのが一番。
しかし、風邪薬が無かったらどうするか。
しかも、薬局に行けないほど苦しいときは……。
2017年、この問題に対し、見事な解決法を考えた女性がイギリスにいました。
彼女は、オンラインのフードデリバリー・サービスを使って、フィッシュ・アンド・チップス(イギリスの代表的料理)を注文。
その際、注文の備考欄に次のような内容を書いておいたのです。
こっちに来る途中で薬局に寄って、ベニリンの錠剤を買ってきてくれない?
代金はちゃんと払うから。
実はそれだけが目的でメニューを注文したの。
死にそうなほど苦しいのよ。
要するに、彼女は宅配ドライバーを一種のパシリとして使うつもりだったということ。
ドライバーとしては少々迷惑な話でしょう。
しかし、このメッセージを見たドライバーは、言われた通りの薬を購入し、注文者の元へと届けました。
これに対し、薬を受け取った女性は大感謝。
風邪も治ったそうです。
【スポンサーリンク】
7 世界一気の短い客
いかに迷惑な客であっても、店員がちょっと我慢すれば、大抵の場合、大きな問題にはなりません。
しかし、常識では理解できない客が店にやって来ることもあります。
2019年、フランスのパリにあるファストフード店で、ある男がサンドイッチを注文したときのこと。
その男は、自分のサンドイッチがなかなか来ないことにイライラし始めました。
そして、いきなり銃を取り出すと、店員に向かって発砲。
被害に遭った28歳の店員は、病院に運ばれましたが、命は助かりませんでした。
そのファストフード店は、オープンしてからまだ数ヶ月で、静かな場所にあり、特にトラブルも無かったとか。
それにしても、少し待たされただけで店員の命を奪うというのは、常軌を逸しているとしか思えません。