30代、40代と年齢を重ねていくに従って、多くの男性を、ある恐怖が襲います。
それは、ハゲること。
肉体的にどれだけ健康を保っていても、頭髪が少なくなってくると、周りにはどうしても年老いた印象を与えてしまいがち。
それだけではありません。
前髪の生え際がスカスカになると、見た目がだんだん落ち武者に近づいていきます。
頭頂部が禿げていく場合は、何だか河童のような見た目。
もはや人間ですらありません。
薬局に行けば、育毛剤・発毛剤は数多く揃っていますが、そういった商品を使用して、ハゲが劇的に改善したという話はほとんど耳にしないのが悲しい現実。
育毛剤に精通している人の中には、市販の育毛剤などは「気休め」程度の効果しかないと言い切る人もいます。
ところで、筆者に関して言えば、今のところ、ハゲの脅威はまだ訪れていません。
しかし、僕の親父は見事に禿げているので、「ハゲ将軍」からは、おそらく逃れられないでしょう。
いつかハゲるその時のために、今回は、ハゲについて調べてみました。
〈originally posted on July 8, 2021〉
1 長時間労働はハゲを招く
2019年に発表されたある研究論文によると、長時間労働は、ハゲになりやすい要因の一つと考えられるそうです。
具体的には、週の労働時間が52時間以上に及ぶと、ハゲることにつながるのだとか。
この結論は、20歳~59歳の13000人を対象に行われた研究から導き出されました。
長時間仕事を続けることによるストレスが、頭皮内でホルモン変化を引き起こし、そのことが、毛包(毛根を包む組織)の成長を妨げるとされています。
この研究では、被験者に女性が含まれていないので、女性にも同様のことが言えるかどうかは定かではありません。
毎日、残業が当たり前になっていて、深夜に帰宅、早朝に出勤という生活を長年続けている男性は、妻や子供と触れ合う時間だけでなく、髪の毛も失っているということになります。
2 ハゲと新型コロナの関係
日本では、ようやくワクチン接種が本格化し始めましたが、接種を済ませていない人はまだまだ多く、さらに、接種を済ませていても、感染リスクがゼロになるわけではありません。
つまり我々は、当分の間、新型コロナウイルスへの対策を怠ってはならないということ。
この点、ハゲている男性には、少々気がかりな研究結果があります。
アメリカの研究チームが発表した最新の論文によれば、ハゲている人は、新型コロナウイルスに感染した際、病状の深刻化する確率が、ハゲていない人よりも、最大で2.5倍も高いそうです。
遺伝子的に男性ホルモンの影響を受けやすく、その結果、男性型脱毛症になっている人は、ウイルス感染の症状を悪化させる可能性が高いのだとか。
また、スペインで行われたリサーチによると、マドリッド市内にある3つの病院で入院中の男性感染者のうち、約8割がハゲていたとされています。
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3 大気汚染でハゲる
頭髪が薄くなる原因には、実に様々なものがあります。
ストレスもその一つですし、栄養の偏った食生活も悪影響を与えるでしょう。
しかし、あまり髪の毛に関係無さそうなものが、ハゲの進行を早めていることもあるのです。
2019年にスペインで開かれた学会において、大気汚染が、ハゲの進行と関わりがあるという研究結果が発表されました。
その研究において、工場からの煙や自動車の排気ガスに含まれる汚染物質を、毛包細胞に接触させたところ、毛髪の成長に関わるプロテインのレベルが下がることが分かったのです。
大気汚染が人の健康を害することは昔からよく知られた常識ですが、髪の毛の成長にも悪影響があるということになります。
同研究では、大気汚染の程度が増すほど、ハゲの進行の程度も上がるのだとか。
これが真実であれば、汚れた空気に接する機会の多い都会人の方が、自然豊かな田舎で暮らす人よりも、ハゲるリスクが高いといえるのかも知れません。