人間の病には、治療法の確立されていないものを含めると、ミステリーとしか言いようのない不思議なものが存在します。
こんな病気が本当にあるのか、と驚かずにはいられない不思議な病気の数々。
今回は、そんな珍しい病気をご紹介しましょう。
原因や治療法がよく分かっていない難病・奇病は山のように存在しますが、その中でもあまり耳にしたことが無いもの、名前からどういう症状なのかが想像しにくいものに絞って調べてみました。
以下に挙げたものは、比較的症状の軽いものから、死の危険性があるものまで様々です。
〈originally posted on September 26,2015〉
1 定年退職症候群
女性にのみ見られる症状で、ダンナが定年退職したり、その時期が迫ってきたりすると、体調不良やうつ病に悩まされるというもの。
ダンナが退職した後は、毎日ずっと一緒に過ごさねばならないわけですから、普段からなるべくダンナには家に居てほしくないと感じている妻は、この病気にかかる危険性が高そうです。
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2 パリ症候群
といえば、やはりパリは外せないでしょう。
しかし、パリに対してあまりにロマンチックな幻想を抱きすぎた観光客が、実際にパリを訪れた際、現実との悲しいギャップを知り、立ち直れないほどの精神的ショックを受けてしまうのが、この「パリ症候群」です。
そして、驚くことに、世界でこの症例が最も多く見られるのは、
日本人
なのだそうす。
3 ラプンツェル症候群
といえば、グリム童話に出てくるキャラクターで、魔女によって高い塔に閉じ込められてしまうものの、自分の長い髪を外へ垂らし、それを梯子代わりにして登ってきた王子と結ばれるヒロインです。
この症状を患っている人は、自分の髪の毛を食べるのが止められません。
髪の毛は胃で消化されないので、体内にどんどん溜まっていき、最終的には外科手術で取り出すしかなくなります。
4 エイリアン・ハンド症候群
脳の一部が損傷することによって起きる症状で、自分の片方の手が、自分の意思とは無関係に動いてしまうというもの。
例えば、服を着るときに、右手はボタンをとめていっているのに、左手は逆にボタンを外そうとしてしまうのです。
程度が酷くなると、自分の顔を殴ったり、首を締めたりする場合もあるそうです。
5 造語依存型失語症
普通の日常会話の中に、自分独自の「造語」を織り交ぜて喋ってしまう病気です。
程度が進むと、完全に造語だけの言葉で話すようになり、当然周りの人は何を言っているのか全く理解が出来ません。
6 歩く死体症候群
この病気を研究した第一人者である、ジュール・コタールの名を取って、「コタール妄想症」とも呼ばれます。
かなり稀な症状ですが、自分が既に「死んでいる」という意識が頭から離れない状態になる病気です。
完全なる自己否定といってもいいかもしれません。
この症状に苦しめられていたある女性は、自分は既に死んでいるのだから、食事をする必要も無いと考え、そのまま餓死してしまったそうです。
7 フレゴーリ妄想症
これも非常に稀なケースで、自分の知っている人たちが実は皆「同一人物」で、変装か何かをして違う人物のように見せかけているだけではないかと思ってしまう病気です。
場合によっては、異なる「場所」や「物」なども皆同じだと思い込んでしまうそうです。
8 外国語訛り症候群
自分の話す言葉が、突然外国語訛りになってしまうという珍しい病気です。
脳卒中など、脳の損傷がきっかけで発生すると見られ、現在まで50例ほどが報告されています。
1941年、ノルウェーに住んでいたある女性は、町が空襲を受けたときに昏睡状態に陥り、目覚めると強いドイツ語訛りでしか話せなくなっていたのです。
おまけに、彼女はそれが原因で村八分にされたとか。
9 髪梳き不能症候群
新たに生えてくる髪の毛が、極度に乾燥していて、ゴワゴワと複雑に絡まり合い、櫛で梳かすことができなくなるという病気です。
1993年、ある女性が39歳にしてこの病気にかかり、全体的に歪な髪型になってどうにも出来なりました。
打開策として最も手っ取り早いのは、髪の毛をバッサリと切ってしまうことですが、インディアナ州に住むある女性は、この病気にかかった際、2ヶ月半もかけて毎日髪の毛にオリーブオイルを塗り、編み針でほぐすことで何とか普通の状態に戻したそうです。
10 スタンダール症候群
歴史に名を残す偉大な芸術作品の荘厳さに圧倒されて、動悸が激しくなったり目眩を起こしたりする症状です。
フランスやイタリアに観光で訪れた人に多く見られることから、時差ボケも遠因なのではないかと言われています。
ちなみに、ミケランジェロのダビデ像を見てこの症状に陥る例が多いのだとか。
11 ニグレクト症候群
物事の左右どちらかにしか意識が向かないという症状です。
例えば、朝起きてヒゲを剃る場合、顔の右側だけを剃り、左側はそのままにしておいて、何の違和感も感じないのです。
この症状を持つ患者は、人間の絵を描かせても、片腕、片足だけの人物を描くのだそうです。
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