学校を最高に狂った空間へと変える方法をご紹介します。
近年、日本における教員志望者は確実に減ってきており、教員になるのは、かつてのような「狭き門」では無くなりつつあります。
小学校の教員であれば、競争倍率が2倍という場合もあるとか。
教職の人気が落ちている主な原因は、「働き方改革」なんてクソ食らえと言わんばかりの劣悪な労働環境でしょう。
日本で教員としてやっていくのは、人生の難易度を「ネイトメア」モードに設定するくらいの怖さがありますが、では、日本以外の教員はどうなのでしょうか。
ここで、アメリカと日本とで、教員生活の相違点を少し挙げてみます。
〈originally posted on February 20,2018〉
比較 日米教師対決
まずは、日本とアメリカで大して変わらない点です。
- 朝7時半には既に学校で仕事をしている。
- 尋常でないほど大量の書類仕事を抱える毎日。
- 帰宅してからも終わらない仕事。
- 何だかんだで日曜日も仕事。
- 生徒に常識が通用しない場合、その親にも常識が通用しない。
- もっと楽な仕事でより多く稼いでいる人たちのことを考えたときの切なさが凄まじい。
- 授業中に生徒から質問されたが、答えが分からず適当に誤魔化したときの自己嫌悪が凄まじい。
- 教員志望者数の減少。
こうして見ると、過酷な職業であるという点ではあまり違いは無さそうです。
少し意外な事実として、2014年に発表されたレポートによると、実際に教師が生徒に指導している時間が年間で最も長いのは、OECD加盟国の中ではアメリカなのです。
一方、決定的に違う所は、やはり学校を出る時刻でしょう。
アメリカの場合、契約上は午後3時までの勤務であっても5時近くまで学校に残って仕事を続ける人が多いようですが、それでも5時ごろには学校を出られるというのは、日本ではまずありえない話です。
また、アメリカの教員は、低収入を補うために副業をする人が比較的多いのも日本には無い特徴。
副業が可能な理由として、アメリカでは基本的に教員は部活を担当しないことが挙げられます。
これだけキツイと、教員志望者が減っているのもある意味当然かもしれません。
教員志望者が減るということは、有能な教師が減るということであり、結局は生徒にとっても不利益です。
この傾向に歯止めがかからなければ、教師にとっても生徒にとっても学校は生活しにくい場と化すでしょう。
ならば、いっそのこと学校を絶望に満ちた空間にしようではありませんか。
というわけで、これからご紹介するのは、ただでさえ過酷な学校生活に絶望をもたらすルールの数々です。
【スポンサーリンク】
1 他人の体に触れてはならない
2007年、米国バージニア州フェアファクス郡のキルマー・ミドルスクールに通う13歳の男子生徒が、「ある行為」をしたことで罰則を受けるハメになりました。
その行為とは、昼食の時、隣に座っている彼女の肩に腕を回したというもの。
実はこの学校、生徒どうしで互いの体に触れることを一切禁じていたのです。
握手もダメ。ハイタッチもダメ。とにかく相手の体に触れるとアウト。
もちろん、体育の授業などは例外ですが、それを除けば、学校内にいる間はずっとこのルールが適用されます。
同校の校長によれば、この規則があることで、生徒どうしの暴力行為や、男女の不適切な関係を防止できるとのこと。
このような規則を導入している学校は他にも複数あり、2009年にはコネチカット州の一部の学校でも採用されています。
2 服装規定を破った者には囚人服
服装の乱れは風紀の乱れの始まりと言えなくもないですが、どう考えても「犯罪」ではありません。
ところが、米国テキサス州のゴンザレス高校では、服装規定に違反した生徒に対し、ネイビーブルーの囚人服を強制的に着用させることにしました。
ちなみに、この囚人服は実際に刑務所の中で囚人によって製作されています。
具体的にどういった感じで服装が乱れていると駄目なのかというと、例えば、下着の一部が見えるような服はダメ。
服自体に問題が無くても、だらしない着かたをしていたらやはりアウト。
生徒を犯罪者扱いするようなこのルールは、考えようによってはかなり残酷です。
ただ、生徒たちの中には、普通の私服よりも囚人用のジャンプスーツの方がカッコイイと考え、わざと服装規定に違反する者もいるそうです。
3 賢い生徒には授業を担当させる
というのは、それほど珍しい存在ではありません。
専門教科について教師より深く理解しているだけでなく、教師よりも説明が上手い生徒もいるでしょう。
何ならいっそのこと、頭の良い生徒に授業を任せてはどうか。
ちょっと信じがたいですが、そういう例は実際にあります。
2016年、米国ミシガン州デトロイト市の学校で、中学2年の生徒が数学の授業を担当するということが行われていました。
ちょっとした冗談で1~2回授業をさせたのではありません。
まる一ヶ月です。
数学の教師が突然辞めてしまった際に人員不足で代替の教師が見つからず、学年トップの成績を誇る生徒にやむなく授業を任せたのです。
いくら成績トップとはいえ、同じ学校に通う生徒の授業を受けねばならないというのは、他の生徒にとっては相当な屈辱でしょう。
4 賞味期限切れの食材を使う
アイス類は、冷凍保存していれば、(実質的に)賞味期限が無いというのはよく知られています。
しかし肉類となると、いくら冷凍にしていても限界があります。
ところが、米国テネシー州ホーキンス郡全域の小学校において、2009年から冷凍保存していた豚肉が、6年後の2015年に校内のカフェテリアで使用されていました。
生徒によっては自分が生まれる前から保存されている肉を口にする可能性もあるわけで、さすがにそれはマズイと考えた調理スタッフの一人がマネージャーに相談。
するとそのマネージャーは、「ソースで味を良くしておけば問題ない」と言い放ったとか。
一応、この肉を食べたことで体調を崩した生徒はいなかったようですが、6年前の肉が胃の中に入っているというのは、考えただけで気持ち悪くなりそうです。
【スポンサーリンク】
5 授業を妨害したら罰金
授業中に生徒がスマホをいじるのはまだいいとして(?)、大声で談笑し始めたり、弁当を食べ始めたり、キャッチボールを始めたり、果ては教師にケンカを売ったりするのは先生にとっては頭痛の種でしょう。
ちなみに今挙げたのは、全て僕が中学・高校時代に目撃した例です。
腕っぷしに自信のある教師なら、生徒をぶん殴って抑えつけようとする人もいるでしょうが、必ず成功するとも限らず、下手をすると、怒り狂った親への対応に苦慮し、殴る瞬間をスマホで撮影されてネットに晒され、卒業式の後にはお礼参りが待っているという悲惨なことになります。
この問題を解決するため、先程も出てきたテキサス州では、学校の正常な運営を妨害した生徒には罰金を課すという画期的なルールを採用しました。
違反行為を行った生徒は違反切符を切られ、裁判所へ出頭せねばなりません。
具体的にどういった行為に罰金が課されるのかというと……。
学校の風紀を乱す行為 500ドル
教師を罵る行為 250ドル
殴り合い 250ドル
などとなっています。
高校生であれば、年齢的に大人とみなすべき側面を持っていますから、タチの悪い行為に対して罰金を課すのもアリかもしれません。
ところが、このルールによって罰金を課された生徒の中には、小学生も多くいました。
最も低い年齢だと、なんと6歳です。
勿論、実際に罰金を収めるのは生徒の親。
中には1500ドルも収めるハメになったケースもあるとか。
もし日本でこんな制度を導入したら、ブチ切れた親たちが学校へ押しかけてちょっとしたカオスになりそうです。