日本の今の法律では、海外で起きているような都市封鎖を実現することは不可能。
よって、緊急事態宣言後も、街に繰り出し、ヒャッハー状態で盛り上がる人たちが普通に現れることでしょう。
イギリスでは、外出禁止令に違反しただけで、13歳の少年が逮捕されるという事態が生じていることを考えると、日本はかなり緩いと言わざるをえません。
都市封鎖になっている海外の都市では、すでに様々な影響が出ているわけですが、今回はその中でも、ちょっと変わったものをご紹介します。
〈originally posted on April 6,2020〉
1 乳房が垂れる
テレワークなどにより、家からほとんど出ない日が続くうちに、イギリスでは、次のように考える女性が増えました。
「一日中家の中にいるんだから、ブラなんてしなくてよくね?」
筆者は男なので分かりませんが、ブラをしないことで味わえる開放感は非常に大きいようで、都市封鎖で唯一のメリットだと言い切る女性もいます。
周りに人がいない状況なのだから、ブラを付けていなくても、特に何の問題も無さそうです。
しかし、専門家によれば、これは余りおすすめ出来ないのだとか。
大手オンライン・ランジェリーショップ「フィグリーヴズ」のヴィクトリア・シェルトン氏の話では、ブラをしないで過ごすことが常態化すると、将来的に乳房が「垂れる」可能性が高いそうです。
開放感を満喫するか、胸の形を崩さないようにするか。
都市封鎖下では、この選択を迫られる女性が増える、と言えるかも知れません。
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2 夜、奇妙な夢を見る
ウェールズにあるスウォンジー大学のマーク・ブレイグローヴ教授によれば、都市封鎖になってから、夜中に変な夢を見る人が増えており、しかもそれには科学的な理由があります。
その理由とは、都市封鎖から来るストレス。
多くの人にとって、都市封鎖は、普段とは大きく異る生活環境をもたらします。
その変化が、夢の内容に影響を与えるのだとか。
さらに、テレワークのおかげで、毎日の睡眠時間が長くなると、夢の時間も長くなり、また、目が覚めてから夢を記憶している確率もアップ。
こういった事情から、急に妙な夢を見ることが多くなったという人が増えているのです。
3 酒を飲む量が増える
先述のように、家から外に出られないのは、それ自体がストレスになります。
さらに、仕事や生活への不安、日々強まっていく孤独感とも戦わねばなりません。
そういったネガティブな要素に対処するために、アルコールの力を借りる人が増えるのは無理もないこと。
実際に、都市封鎖が行われている地域では、アルコールの消費量が増加傾向にあるそうです。
しかしながら、WHO(世界保健機関)の技術責任者であるアイシャ・マリック博士によると、ストレス発散のためにアルコールに頼るのは、かえって逆効果なのだとか。
ストレスの溜まりやすい状況だからこそ、 基本に立ち戻って、健康的な食事、適度な運動、十分な睡眠などを考慮した生活を心がけるべきなのだそうです。
4 コスプレ郵便配達員の出現
都市封鎖が行われていても、堂々と外に出て行える業務が、わずかながらあります。
郵便配達は、間違いなくその一つでしょう。
そして、都市封鎖下においては、ちょっと普通ではない配達員が現れることもあります(かなり限定された地域の話ですが……)。
イングランド北東部、ボルドン地区で郵便配達の仕事をしているジョン・マトスンという男性は、都市封鎖によって気分が沈んでいる人々を少しでも明るくしようと、様々なコスプレをして配達を行っています。
これまで、『トイ・ストーリー』に登場するキャラクターや、中世の騎士などの格好をしていましたが、今後はさらに種類を増やす予定だとか。
会社も、彼の「コスプレ配達」を容認しており、地域住民の評判も上々なのだそうです。
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5 児童虐待の悪化
家族そろって家にいる時間が増えると、親子で過ごす時間も増える、というメリットもあるでしょう。
しかし、それをメリットと呼べるのは、親子の関係が健全である場合の話。
親から虐待を受けている子供たちにとっては、学校にいる時間が、唯一気の休まるときかも知れません。
そう考えると、都市封鎖の状況は、彼らにとって地獄となりえます。
イギリス在住の、ある14歳の少年も、都市封鎖によって、以前から受けていた虐待が悪化しました。
今月、イギリスの公共放送であるBBCラジオで、家庭内暴力や虐待について議論されていたとき、それを聞いていた彼は、居ても立っても居られなくなり、パジャマのまま家を飛び出したのです。
彼は、かなりの距離を歩いて、プリマス市にあるBBCの放送局に到着。
少年がBBCに行った理由は、自分の置かれている状況を誰かに説明し、助けて欲しかったからだとか。
ただでさえ親との関係が上手くいっていない状態で、都市封鎖が行われたため、彼は、一週間もの間、自室から出ることが出来ず、さらにケータイも持っていないので、誰とも連絡を取れずにいました。
ゲーム機等も一切無く、あるのはラジオだけ。
そのラジオを聞いているとき、児童虐待が話題になっていたので、誰かに助けてもらいたいという一心で、家を出たのです。
BBCラジオのマーク・グリネル氏は、その少年についてこう語っています。
「彼は、とても賢く、話し方もしっかりしていた」
「そんな子供が、人生に絶望して、自宅を出ていかねばならなかったのは、本当に悲しいことだ」