家庭で使用するお掃除グッズの定番といえば、床の拭き掃除などで活躍するスプレー洗剤が挙げられます。
除菌もできて2度拭き要らずというのは、日々の家事の負担を少しでも軽くする上で大きなメリットと言えるでしょう。
ちなみに筆者もよく利用します。
しかし、小さな子供のいる家庭では、こうした洗剤を使うときにはちょっと注意が必要かも知れません。
〈originally posted on September 19,2018〉
1 腸内細菌がカギ
カナダのアルバータ大学が、家庭内で使われる殺菌剤・消毒剤の人体への影響を調べるため、約750人の子供を対象にリサーチを行いました。
すると、家で消毒剤等をよく使う環境で育った赤ん坊は、そうでない赤ん坊に比べ、3歳になったときの体重がより重いことが分かったのです。
具体的には、生後3~4ヶ月の赤ん坊が、週に一回以上殺菌剤や消毒剤が使われる環境にいると、腸内細菌バランスが影響を受け、その結果、3歳になると体重が増える傾向にあるのだとか。
ただし、環境に配慮したエコ洗剤を使用した場合、このような影響を軽減できる可能性があるそうです。
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2 家の掃除をダンナに丸投げすべき理由
毎日の掃除を行う上でもう一つ注意が必要なことがあります。
それは、掃除で使用する洗剤などは、当然ながら使っている本人の健康にも悪影響を及ぼすということ。
そして意外なことに、この悪影響が出るのは、女性だけだとする研究結果があるのです。
ノルウェーのベルゲン大学が、約6200人の男女を対象に行ったリサーチによると、スプレー洗剤などを日常的に使用している女性は、肺機能が著しく低下する傾向が見られました。
これは、週に一回程度の割合で家の掃除をする人も、仕事として毎日清掃作業を行っている人も同じです。
そういった女性は、喫煙歴10年~20年の人と同じくらい肺機能が低下している可能性があるとか。
不思議なことに、男性の場合は、毎日のようにスプレー洗剤を使用しても、このような悪影響を受けません。
その理由は、男性の肺は、化学物質に対して、ある意味鈍感にできているからだそうです。
「男って鈍感な奴ばっか」と不平をこぼす女性は多いですが、男は肺も鈍感なのです。
ちなみに、洗剤に含まれている化学物質が一番の問題なので、スプレータイプの洗剤であろうと、それ以外のタイプであろうと、有害性に違いはありません。
リサーチを実施した研究者たちによれば、家庭内の掃除は、トイレなど一部の場所を除けば、水拭きだけで十分であり、化学物質がてんこ盛りの洗剤はなるべく使うべきではないとのこと。
そうなると、家具や寝具などを手軽に「洗える」と宣伝している某除菌消臭スプレーなどは、使えば使うほど化学物質を肺に吸い込むようなものですから、使いすぎは厳禁と言えるかもしれません。
住居用洗剤をなるべく使わないようにするのも重要ですが、結婚している女性であれば、家の中の掃除は全部ダンナに任せるのがベストでしょう。
妻にとっては、毎日の家事が若干ラクになり、おまけに、ヘビースモーカーのような肺になってしまうリスクも避けられます。