アーケード版の発売から10数年経ってSteamで復活した名作シューティング「斑鳩」のレビューです。
なぜ名作と位置づけられているのか
「斑鳩」は海外のファンも非常に多い作品です。
なぜそこまで支持されるのかといえば、理由はその独特のゲームシステムと硬派な難易度にあります。
敵や敵の攻撃はすべて「白」と「黒」の属性に分かれており、自機もまた、いつでも両属性を切り替えることができます。
自機と同色の攻撃に対しては完全に無敵になり、その攻撃を吸収してエナジーとして蓄積します。溜まったエナジーは解放することで強力なホーミングショットになります。
タイミングよく色を切り替えることで激しい敵の攻撃をかいくぐっていくクールな感覚はこのゲームならではの魅力。
容赦の無い難易度
それにしてもこのゲーム、とにかく難しいです。
1面、2面はまだそれほどでもないですが、3面から急に難易度が上がり、特に3面の中ボスはなかなかの強敵。
そして、初心者が挑んでもまず勝ち目が無いと思われるのが3面のボス。攻略法を知らないままだと、一体何をどうしたらよいかすら分からぬままに死にまくること必至。
こうなると、ゲームの難易度を下げてプレイしたくなりますが、このゲームには難易度設定がちゃんとあります。ただ、その内容がやや問題で、低い難易度だから敵の攻撃が大人しくなるといわけでもないのです。
- EASY 敵の撃ち返しが一切無い。
- NORMAL 自機と反対属性の敵のみ撃ち返しが発生。
- HARD 常に撃ち返しが発生。
というわけで、結局「撃ち返し」があるかどうかといった点が中心で、ザコ敵やボスの攻撃自体には変化がありません。
この辺りの開発者の「こだわり」は、シューティングが下手な人間にはあまり優しくないですね。
また、最近のシューティングゲームによくある「ボス戦モード」もありません。
手強いボスの攻略を練習しようと思っても出来ないのは少々不便です。これは今後のアップデートで何とか実現してほしいところ。
Steam 版独自の要素
ツインスティックのコントローラがあれば左スティックで1P機体、右スティックで2P機体を操作することで、一人でも2機同時に操作して遊ぶことができます。まあ、それなりに高度なテクニックは要求されるでしょうが…。
それと、画面を90度回転させて横スクロールシューティングとして遊ぶこともできる仕様になっています。
たまには雰囲気を変えて横スクロールで遊んでみるのもいいかもしれません。
総合評価
シューティングゲームとしての完成度は非常に高いものの、昨今のコンシューマ用シューティングと比較すると、初心者お断り感がかなり強いような気がします。
改めてSteam版をリリースするのであれば、ケイブ・シューティングのように「ノービス・モード」なんかがあればもっと良かったように思いますね。
というわけで、総合評価は7/10。