「長生きしたいか?」と聞かれたら、僕の場合、答えは全力で「否」であります。
今すぐ、というわけではないけれど、できるだけ早めにお迎えが来てほしい。
変わり者だと思われるかもしれませんが、僕の職場には同じ考えの人間がけっこういます(どんな職場だ)。
長生きはしたくありません。
長生きだけは……。
僕と同じ考えの人は、以下でご紹介することに気を付けましょう。
油断していると、長生きしてしまいますよ。
〈originally posted on November 7, 2022〉
1 ストレスでヤケ食い

食べ過ぎ、飲み過ぎが体に悪いのは常識です。
よって、一般的には太っているよりも痩せている方が、健康的だというイメージがあります。
しかし、ドイツにあるリューベック大学のアヒム・ピーターズ教授によると、太っている人の方が、長生きにつながる面があるのだとか。
我々は、過度のストレスにさらされたとき、それに適切に対処する必要があります。
ストレスに対処するのは、大脳の役割。
そして、大脳がその役割を効率的に果たすには、十分な栄養が必要です。
よって、ストレスで苦しいときにヤケ食いする人ほど、脳に栄養が回り、ストレスに対処しやすいのです。
逆に、ストレスを感じても、太るのを気にして食べない人というのは、ストレスに打ち勝つことが困難になります。

もちろん、痩せていること自体が悪いわけではありません。
しかし、ストレスを感じているときに体重が減ってしまう人は、寿命を縮めている可能性があるのです。
先述のとおり、大脳がストレスを処理するには栄養が必要ですが、その栄養が不足している場合、体内の筋肉や臓器から栄養が取り出されることになります。
これが寿命を縮める原因。
ピーターズ教授の話では、健康にとって重要なのは、痩せているか太っているか、といった単純な区別よりも、ストレスに打ち勝つ能力を備えているかどうかなのだとか。
注意せねばならないのは、長寿のためにはどんどん食べてもっと太ろう、ということではないということ。
ストレスで苦しいときに、食べたい衝動を抑えて体重が減っていくよりは、多少ヤケ食いをして体重が増える方が健康的だということなのです。
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2 愛の無い生活

愛する人とのイチャコラタイムは、人生で最も幸せな時間のひとつ。
恋人とのイチャコラが健康にもたらすメリットは、様々な研究で示されています。
逆に、パートナーのいない人は、毎日、仕事から帰る度に孤独を味わうのみ。
そんな悲しい人生を送っている人ほど、長生きせねばならないとしたら……。
地獄です。
そして残念ながら、この地獄は現実かもしれません。
イギリスにあるシェフィールド大学のマイケル・シヴァ=ジョシー博士によると、イチャコラをしないことが長生きの秘訣である可能性があるのです。
禁欲的な生活を送る修道女が、それ以外の女性に比べて寿命が長いという事実に、博士は以前から着目していました。
そして研究の結果、「イチャコラ無し生活」が長寿にとって重要な鍵である可能性を発見。

この事実は、三度の飯よりイチャコラが好きな人には悲しいお報せでしょう。
しかし、それほどガッカリする必要はありません。
というのも、上記の研究は、カブトムシを被検体として行われたものだからです。
博士の話では、人間とカブトムシとでは、寿命を決定する具体的なメカニズムが異なるので、カブトムシの研究結果がそのまま人間に当てはまるわけではありません。
ただ、根底にある原理は、両者で変わらないとのこと。
ということは……どういうことなのか。
素人ではよく分かりませんけれども、長寿のためにイチャコラを避ける必要までは無いと考えていいのではないでしょうか。
というか、そこまでして寿命を延ばすことにどれほどの意味があるのか、という気がします。
3 適量のお酒

「酒は百薬の長」と昔から言われます。
適度のお酒は体に良いということですが、これは果たして科学的にも本当なのか。
一滴もお酒を飲まない人よりもメリットがあるということなのか。
この点、クイーンズ大学ベルファストのアンドリュー・クーンズマン教授が、約10万人のアメリカ人(55歳~74歳)について健康上のデータを調査したところ、興味深いことが分かりました。
それによると、週に3杯程度のワインやビールを飲む人は、癌などの病気にかかるリスクが下がるそうです。
一方、全くお酒を口にしない人の場合、そうでない人に比べ、寿命が短くなる傾向が7%高くなるのだとか。
そうすると、「酒は百薬の長」というのは正に真実で、適度の飲酒は長寿につながるということになります。
しかしここで一つ疑問が生じます。
普段まったくお酒を飲まない人も、健康のためには飲む方がいいのかということ。

これに関しては注意が必要です。
クーンズマン教授によると、上記の調査結果だけから、酒を飲むべきか否かを決めるのは好ましくないとのこと。
適量のアルコールに健康上のメリットがあるとは言え、その原因については専門家の間でも議論のあるところなのです。
さらに、寿命を延ばしている原因はお酒だけではない可能性も指摘されています。
例えば、普段からお酒を楽しめる人は、それなりの経済力がある人であり、自分の健康にお金を使えるということ。
お酒のような嗜好品とどう付き合うかは、その人の好みの問題ですから、長寿との因果関係が明確でない状況で、健康のために飲むというのは適切ではないということのようです。
ちなみに、お酒が健康に良いというのはあくまで「適量」の場合。
飲み過ぎが体に悪いのは言うまでもありません。
4 人生に悲観的な人

何事もネガティブに考えてしまう人は、多くの悩みを抱え込みがちで、雰囲気も暗い。
一方、人生をポジティブに捉えている人は、細かいことでくよくよすることが無く、性格も明るい。
どちらが健康的なイメージがあるかと言えば、それは断然「ポジティブ派」でしょう。
しかし、ポジティブ派の方が常に健康であるとは限らないのです。
ドイツにあるフリードリヒ・アレクサンダー大学で、約4万人を対象に行われた研究によると、自分の将来について悲観的で、不安を抱えている高齢者ほど、長生きすることが分かりました。

その理由は何なのか。
研究を行ったフリーダー・ラング教授によると、将来に悲観的な人は、自分の健康や安全に対してより慎重な判断をするからではないかとのこと。
健康上のマイナス要因への警戒心が強くなるということでしょう。
逆に、自分の将来に対して楽観的すぎる人は危険です。
上記のような警戒心が弱いので、健康にとってリスクのあることに対して鈍感になりがち。
それが、病気などにつながるというわけです。
5 毎日の家事

高齢になると、若い頃は全く苦にならなかったことが、体力的に辛くなってきます。
その一つは家事でしょう。
炊事、掃除、洗濯などなど。
毎日これらをきっちりこなすのは、高齢者にはなかなかキツイ。
そこで、シニアのための家事代行サービスを利用するというのも現実的な選択肢となります。
しかし、長生きを目指すのであれば、なるべく家事は自分でやるのがいいかも知れません。
アメリカのカリフォルニア大学が約5500人の女性(63~97歳)を対象に行った研究によれば、一日あたり4時間以上を家事に費やす人は、2時間以下の人に比べ、心臓発作による死亡率が62%低いことが分かりました。

なお、ここで言う「家事」は一般的な語義よりも範囲が広く、ガーデニングや入浴といった活動も含まれます。
高齢になり、体力が衰えてきたからという理由でなるべく体を動かさないようにするのは、長寿という観点からは避けるべきです。
だからといって、張り切って毎朝のウォーキングが必要、というわけでもありません。
日常のちょっとした家事を継続して行うだけでも、心臓病のリスクを下げられるのだと、同大学の研究者は語っています。
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6 高所に住む

標高の高い場所に住むということは、常に空気の薄い環境で生活せねばならないということ。
想像しただけで過酷な感じがします。
ところが、アメリカ国内において最も平均余命が高い地域を調べたところ、面白いことが判明しました。
上位20の郡のほとんどが、ユタ州とコロラド州に集中していたのです。
これらの州は、アメリカの中でもトップ3に入る標高の高い場所。
高所で暮らす人は、男性で3.5年、女性で2.5年、海面に近い高さで暮らす人よりも寿命が長かったのです。
人間にとって過酷な環境であるはずなのに、なぜ高所に住む方が長生きなのか。
アメリカのコロラド医科大学のベンジャミン・ホニグマン教授によると、高所に住むことで、体内で酸素を効率的に使う能力が高まり、それに伴い心臓の機能も向上するのだとか。

これにより、心臓病のリスクが低下します。
また、高所に住むと、ある種の癌にかかるリスクをも下げる効果があるそうです。
実際、コロラド州では、結腸ガンと肺ガンの罹患率が、アメリカ国内で極めて低いのです。
将来、いい移住を計画していて、なるべく長生きしたいなら、標高の高い所を探すべきでしょう。
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