僕にとって、学校とは、実に忌まわしい場所だ。
学生生活の記憶の9割以上は、吐き気のする内容で満ちている。
その原因の大半は、教師である。
運悪く、僕が出会った教師は、人間的に問題のある人達ばかりだった。
楽しい記憶などほとんど無い。
しかし、仮に、以下で紹介するような、珍しい学校に通っていたなら。
少しは楽しい記憶が持てたのかも知れない。
〈originally posted on January 1,2015〉
1 洞窟小学校
の山に囲まれた村の中に実在した小学校。
貴州省は中国国内でも財政的に厳しい地方で、政府からの援助もほとんど無く、学校の数が不足していた。
そこで、1984年に8人の教師と186人の生徒達が協力して、洞窟の中に学校を作ってしまったのだ。
洞窟の中というとんでもない場所にあったので、往復6時間もかけて通学する生徒もいたとか。
政府から正式な認可を受けていなかったので、いつまで存続できるかが心配されていたが、開校から23年後に国が閉鎖に踏み切った。
政府のホンネとしては、中国に洞窟で生活する市民などいない、ということだったらしい。
2 ボート学校
では、1年に2度大規模な洪水が発生するのだが、その際多くの市民は電気や水その他の生活必需品を手に入れるのが困難になる。
また、洪水の影響が残っている間は、子供たちが学校に通えなくなってしまう。
そこで、非営利団体が一計を案じ、100艘のボートの上に、勉強が出来るような設備を整えたのだ。
これらのボートは太陽発電の電源を備えており、インターネットに接続したラップトップコンピュータも完備している。
このシステムの優れている点は、洪水が発生して交通機関がマヒしてしまっても、子供たちを「学校」が迎えに行ける点だ。
その後は安全な場所に移動して授業を行い、終わったら生徒を送り届けるのである。
2002年にスタートしたこの「ボート学校」は、今までに約7万人の生徒が利用し、成功を収めている。
3 地下シェルター小学校
冷戦時代、アメリカとソ連の緊張が最高度に高まった時、ケネディ大統領は核戦争が勃発したときのことを考慮して、大規模なシェルターの建設を明言した。
実際、ニューメキシコ州アーティージアでは、ミサイル基地に近かったこともあって、シェルターとしても機能する小学校が地下に建設されたのである。
学校に入る扉は3つあり、どれも800kgの鋼鉄製である。
また、学校内には放射能汚染を除去するシャワーも完備し、耐久力の面でも、20メガトン級の爆発にも耐えられるよう設計されていた。
もちろん、水や食糧なども備わっており、シェルターとしての機能も十分。
幸いなことに、シェルターとして利用されることは無かったが、メンテナンス費用がかかりすぎることから、1995年に閉校となった。
4 何もかも自由な学校
ニューヨーク州ブルックリンにある「ブルックリン・フリー・スクール」は、その名の通り、何もかもが自由な学校である。
学内は、大きく4~11歳までのクラスと、11~18歳までのクラスに分かれており、生徒たちはどの授業を受けるか、週に何日学校に来るかなど、学校生活に関することのほとんど全てを自分たち自身で決めるのだ。
独りで孤独に勉強する子もいれば、友達と遊ぶためだけに学校に来る子もいる。
テストや成績、宿題などといったものも存在しない。
学校をどのような場にしていくかは、ミーティングを開いて生徒主体で決定されていく。
この学校では、教師達はあくまで「脇役」なのだ。
5 魔女の学校(Witch School)
魔女を目指す者達に魔術を指導する真面目な学校である。
世界中に4万人もいる生徒のほとんどはオンラインでレッスンを受けているが、ちゃんと学校の校舎も存在しており、そこに行けば直接指導を受けることも可能。
校舎はもともとローズヴィルにあったが、開校から数年後、マサチューセッツ州セイラムに拠点を移した。
ここは、17世紀末に「魔女裁判」が行われていたことで有名な地域である。
移転の理由は、ローズヴィルに住むクリスチャンの一部から「聖水」を掛けられるなどの迫害を受けたため。
ちなみにセイラムは「魔女」が町のシンボルとも言える所なので、魔女学校の所在地としては最適のようだ。
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