社会から性別を無くすと駆逐される(かもしれない)モノ6選

男性とか女性とか、そういった区別はもはや時代遅れ……?

ここ数年の間に、ユニセックス(男女共用)やジェンダー・ニュートラル(性的中立)という言葉を目にする機会が増えてきました。

自分の性別について、男性でも女性でもないと捉える人たちの人権、あるいは生き方を尊重しようとする流れが確立している証拠でしょう。

アメリカのメリアム・ウェブスター社が選ぶ今年の単語には、男性でも女性でもない代名詞として「they」が選ばれました。

今年、「they」の意味を検索した人は、昨年よりも300%以上もアップしたそうです。

性別に縛られないという風潮自体は良いことだと思いますが、本当の意味で社会から性別を無くすというのは、そう簡単ではありません。

こういった動きは日本よりも海外の方がかなり進んでいますので、今回は、海外ではどういった事例があるのかをご紹介します。

(アイキャッチ画像:Peggy_Macro/Pixabay)

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1 男性用・女性用トイレ

トイレ

KangDooHo/Pixabay

公共の場所で、男女の区別がはっきり設けられているものの代表格は、トイレです。

しかし、イギリスなどでは、男女共用のトイレを設置する学校が徐々に増加しています。

子供のうちから、性別にとらわれない考え方を身につけさせるという意味では、良い傾向だと言えるかも知れません。

ただし、これには弊害も指摘されています。

2019年10月、イギリスのウェスト・ロンドンでは、男女共用トイレを廃止するための運動を保護者たちが始めました。

周りに男子生徒がいる状況で用を足すことに抵抗を感じる女子生徒が多い、というのがその理由。

中には、学校にいる間ずっとトイレを我慢したり極力水分を摂らないようにしたりする生徒もいるとか。

また、イギリスで有名なファッション小売店であるプライマークが、国内でいち早く男女共用トイレを設置したところ、多数の女性客から強い抗議を受けています。

2 「レディース・アンド・ジェントルメン」

地下鉄

MicheleMex/Pixabay

2017年、ロンドンの地下鉄において、職員が乗客に対して「レディース・アンド・ジェントルメン」と言うことが禁止されました。

大勢の人々にアナウンスを行う際の決り文句である「レディース・アンド……」も、性別に縛られた表現なので、今の時代に合わないというわけです。

では代わりにどう言うのかといえば、「Good afternoon, everyone.」という至って普通の表現。

ロンドンの地下鉄にこういった変化をもたらすきっかけになったのは、LGBT(性的少数派)の活動家たちの働きかけです。

3 マンホール

舗道

adamtepl/Pixabay

2019年7月、米国カリフォルニア州北部にあるバークレー市は、公的な文書における「マンホール」という言葉の使用を禁止しました。

これはもちろん、「マン」という単語が含まれているから。

また、「マンパワー」という言葉も同様に禁止。

それぞれ、「メンテナンス・ホール」「ワークフォース」という言葉が代わりに用いられることになりました。

さらには、公文書における「He」「She」などの単語も、すべて「They」に置き換えられるのだとか。

ちなみに、マンホールには他に「パーソン・ホール」という言い方もあります。

4 国歌の中の男性要素

国旗

Chickenonline/Pixabay

2018年、カナダで、国歌の歌詞に含まれている「sons(息子)」という単語が不適切であるとして、それを「us(我々)」に変える法案が可決されました。

この問題は、1980年より提起され、歌詞を変更するための法案が何度も提出されていたのですが、ことごとく可決を阻まれていたのです。

法案の成立に関わった、上院議員のフランシス・ランキン氏は、

我が国にとって極めて重要な国歌の内容に、国民全てが含まれるようにするのに30年以上もかかったが、今回の結果には大変満足している

と語りました。

5 「ボーイズ」&「ガールズ」

子供

Bessi/Pixabay

2017年、イギリスのマンチェスターで、女子校の校長たちが集まった会合において、「ボーイズ」「ガールズ」という言葉を生徒に対して使わないようにという指示が出されました。

日本の学校であれば、

おーい、そこの女子、早く席につけー

などと言って教師が注意するのはおなじみの光景ですが、当然ながらこういう言い方も禁止。

「ボーイズ」や「ガールズ」という言葉を使うことで、生徒に性別を意識させてしまうことになるので、こういった表現は不適切となるわけです。

6 ジンジャーブレッド・マン

ジンジャーブレッド

JillWellington/Pixabay

ジンジャーブレッド・マンとは、主に欧米でハロウィンやクリスマスの時期に作られる、人の形をしたクッキーのこと。

おとぎ話が基になっているのですが、これもやはり「マン」があるのでダメ。

2018年、スコットランド議会で、これを「ジンジャーブレッド・パーソンズ」にする決定がなされました。

また、2019年11月には、ニュージーランドのオークランド市にあるカフェが、

ジンジャーブレッド・ジェンダーニュートラル・パーソン

という名前でこのクッキーを販売。

クッキー

Kanechka/Pixabay

これを受けて、案の定、ネットが炎上しました。

この大胆な改名に関しては様々な意見が出ています。

舌を噛みそうな名前だけど、カフェで議論するための格好のお題になる

というような肯定的なものもあれば、

差別問題もここまで来るとビョーキ。

ずっとジンジャーブレッド・マンで親しまれていたのに、何で今さら変更するの?ただのビスケットでしょ!

そのうち、ヒューマンって単語も使えなくなるよ。

そうなると、ヒューピープル?

というように否定的な意見も。

その一方で、これは、身の回りにある難しい問題に対して、自分がどう感じ、どう捉えているのかを内省する良い機会と見るべきだ、という声もありました。

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