イギリスのとあるシンクタンクが行った試算によると、将来的に自分の仕事がロボットに取って代わられる割合は、男性が4%、女性が9%となっています。
すなわち、ロボットに職を奪われる可能性は、女性が男性の2倍です。
年齢に関係なくこの傾向が見られ、特に61歳~65歳に関しては、4倍の差になります。
こういった男女差は地域によっても程度に違いがあり、また、パートかフルタイムかによっても異なります。
パートの方が職を失う確率が高いのです。
では、具体的にどんな職業が危ういのか。
今回はその中でも、ちょっと意外なものをご紹介します。
〈originally posted on November 20,2019〉
1 弁護士がロボットに代わられる時代が来る
ロボットが進化することによって脅かされる職種は、やはり肉体労働系が多いわけですが、ひょっとしたらロボットだらけになるかもしれない意外な職種があります。
それは、弁護士。
数年前、法律事務所などの経営コンサルタントを行うイギリスの会社が、2030年までにはロボットが弁護士業務を肩代わりする時代になると予測しました。
弁護士の仕事の全てをロボットが行うのではなく、事件の処理手順がある程度決まっている部分をロボットが担当するのです。
よって、法律事務所に常駐するべき「人間」弁護士は、真に優秀な辣腕家のみ。
これにより、法律事務所の経営は今とは大きく異なってくると見られています。
2 イギリスの子供の半数近くは、50年以内にロボット教師が現れると考えている
イギリスにおいて、8歳~16歳の子供を対象に行ったリサーチによれば、半数近くの子供が50年以内に学校の先生はアンドロイドになると考えているそうです。
また、4分の3の子供は、50年以内にロボットが一家に一台という時代になると思っています。
ロボットが学校で授業を行うのは、現時点では想像しにくいですが、AIの進化の早さを考慮すれば、全く非現実的とまでは言えないでしょう。
それに、ロボット教師には色々とメリットがあります。
例えば、授業で間違ったことを教える可能性はゼロ。
外国語教師であれば、完璧なネイティブの発音で授業が出来ます。
さらに、どんな部活の顧問を任されても、部員に適切な指導が可能。
問題を起こす教師がいなくなるのも大きなポイントです。
生徒の安全を第一に配慮するようにプログラムしておけば、ロボット教師が生徒の肋骨を折るような体罰を与えることもありませんし、女子生徒のスカート内を盗撮する危険性もありません。
もちろん、激辛カレ(以下略)。
3 ディズニーワールドのキャラクターたちもロボットに
2016年、アメリカのディズニーワールドは、将来的に、パーク内のキャラクター達の一部をロボット化する可能性があると発表しました。
ロボットの腕や脚を動かすのに水圧を利用することで、より人間らしい自然な動作を実現し、違和感の無いものを目指すのだとか。
AI搭載のロボットではなく、人間が遠隔操作する形になるので、チビっ子の予測不能な行動に対しても柔軟に対処できます。
しかし、ミッキーの中がロボットというのは何とも味気ない話。
もっとも、純真な子供にとっては「中の人」など意識させないロボットの方がいいのかも知れません。
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4 ロボットがスポーツの審判をすれば争い無し
ロボットの持つ運動能力と、正確な認識能力、そして高度なAIがあれば、スポーツの審判をやらせるには最適です。
人間の目では難しい微妙な判定であっても、ロボットは自らの目がカメラになっていますから、写真判定など造作もありません。
どちらか一方のチームに肩入れするということも考えられず、不平等感はゼロ。
仮に、判定に納得のいかない選手が審判に暴力を振るっても、ロボットであれば平気です。
最近はビデオ判定も普及していますが、ロボット審判の方がより直接的で簡単でしょう。
ロンドン在住の未来学者イアン・ピアソン氏は、2030年までにはサッカーの審判をロボットが務めることになると予測しています。
そうなると、審判のミスから生じる争いも皆無。
また、ロボットやAIの分野におけるテクノロジー進化の度合いを考えれば、その頃にはロボットの選手どうしでの試合も可能であろうとのこと。
ただ、問題はロボットだけで行われている試合を見たいという観客がどれだけいるのかですが……。